健康・スポーツ分野

レスキュー隊とは?仕事内容やなるために必要なことを解説

レスキュー隊とは

人の命を助ける仕事と言えば、「レスキュー隊」ではないでしょうか?
本記事ではレスキュー隊とはどのような職業であるか、仕事内容やレスキュー隊になるために必要なことについてもご紹介していきます。

レスキュー隊とは?

現代の日本では、さまざまな種類の災害や事故が全国各地で起きています。
「レスキュー隊」は、そんな災害・事故発生時に人命救助のため出動する救助隊です。
出動する現場としては人的災害と呼ばれる交通事故やテロをはじめ、火災・震災・水難事故などの自然災害や遭難などあらゆる種類の災害現場に出向きます。
全国の消防本部・消防署に配置され、地域によっては「水難救助隊」「山岳救助隊」などもあり、人命救助のプロとして各地で活躍しています。

レスキュー隊の種類

レスキュー隊は各自治体の規模によって、「救助隊」「特別救助隊」「高度救助隊」「特別高度救助隊(ハイパーレスキュー隊)」の4つの種類に分類されます。
自治体の規模により名称も異なり、規模が大きくなるほど高度で専門的知識・技術が求められます。
日常的な火災・事故などの一般的な緊急事態に対応するのは「救助隊」です。
基本的な救助技術を身につけ、出動する地域の安全を守るために活躍します。
一方で東京消防庁や各政令指定都市には、そんな救助隊の中の最高峰とも呼ばれる「特別高度救助隊(ハイパーレスキュー隊)」が設置されています。
特別救助隊は救助隊の中でもとくに厳しい選抜試験を突破した隊員のみで構成された、人命救助の特別な専門部隊なのです。

レスキュー隊員になるためには?

レスキュー隊員になるためには

レスキュー隊員になるには、各自治体で実施されている消防職員採用試験に合格する必要があります。
試験に合格すると各消防署に配属されるため、そこで消防士としての経験を積んでいきます。
その後、人命救助に関する知識や技術を身につけ、消防署が設けている選抜試験に合格し、さまざまな訓練を受けた後に晴れてレスキュー隊員となるのです。
なお、人命救助の取り組みを職業として行っているのは消防士だけではありません。
数はそれほど多くはないものの、警察の「機動隊」の中にも人命救助の取り組みを行う部署があります。
こちらの場合、各都道府県の警察官採用試験に合格し、機動隊への配属を希望することで機動隊員になることができます。

レスキュー隊のやりがい

  • 命の危険が迫っている人を助けることができる

命の危機が迫っている人を助けることこそ、レスキュー隊の大きなやりがいだと言えるでしょう。
迅速かつ的確に救助を行うことによって、人の命を救えた時の感動・喜びは計り知れないものです。
助けた人から直接お礼を言われることもあり、自分の行動や努力が人の命を救ったということを深く実感することができます。

  • 市民から信頼される人材になれる

「災害・事故が起きた際でも救助活動のエキスパートが近くにいる」ということは、そこで暮らす人々に安心感を与えます。
厳しい訓練を乗り越えた救助隊は市民から信頼される存在となり、レスキュー隊にとって大きなやりがいにつながることでしょう。

  • 地域の安全教育や予防活動にも貢献できる

地域の安全教育・予防活動にも取り組み、貢献できることでやりがいを感じる場面もあります。
レスキュー隊員が実際に学校に出向き、その地域の子どもたちに向け安全についての知識や技術を教えることもあります。
災害や事故の被害に遭わないようにするための意識を高め、地域全体の安全を支える重要な役割を果たしていると言えます。

  • 収入が安定している

消防署に配属されているレスキュー隊員は地方公務員であるため、収入が安定しています。
安定した収入によって救助活動に専念することができ、家庭を持ったり将来の計画を立てたりするなど可能性も広がります。

レスキュー隊に求められる能力

レスキュー隊に求められる能力

レスキュー隊には、心・技・体のバランス力が求められます。
危険かつ一分一秒を争うような過酷な状況下で救助活動を行うため、体力や運動能力はもちろん、精神力や判断力、そして高度な救助知識と技術を持ち合わせることで、レスキュー隊としての活躍の幅も広がりやすくなります。

  • 体力

レスキュー隊は、基本的に24時間体制で活動しています。
24時間交代制の勤務体系が一般的であるため、休日はあるものの長時間勤務になることも多く、体力が必要な職業だと言えます。
日ごろより、体力維持に努めることが大切です。

  • 精神力

レスキュー隊は精神的な強さも必要とされます。
緊迫した状況や予測不能な事態に直面することも多いですが、そのような中でも恐怖に打ち勝つための強い精神力が求められます。
プレッシャーに負けず、冷静かつ的確に対処するための精神力が必要です。

  • 冷静な判断力

救助活動では瞬時に判断しなければならない場面が多くあります。
レスキュー隊は常に現場の状況を迅速かつ正確に把握しながら、最適な行動を選択する能力が求められるのです。

  • 人命救助に関する高度な知識・技術

レスキュー隊には、人命救助に関する専門的かつ高度な知識と技術も必要とされます。
火災現場での消火活動のほか建物崩壊現場での救助や緊急医療の提供など、さまざまな知識と技術が求められるのです。
また、救助現場で最新の機材とテクノロジーを使用するための訓練が行われることもあり、常に最新の情報や技術を学び続ける姿勢も必要です。

レスキュー隊員として活躍する場合に救急救命士の資格が役に立つって本当?

レスキュー隊員として活躍する場合、救急救命士の資格を持っていると多くのメリットを得ることができます。

  • 緊急医療の対応ができる

ケガ人や病人に対して、迅速かつ適切な処置を施すには救急救命士の資格が必要なのです。
救急救命士は、心肺蘇生・気道確保・止血など、人の命を救うための技術を身につけています。
そんな救急救命士の資格を持つことで、人命救助の現場において緊急医療の対応が可能となります。
災害・事故現場で被害に遭った人を医療機関に搬送するまでの間に、適切な医療措置を施すことが重要とされています。
救急救命士の資格を持っていることで、そのような緊急事態の際にも対応することができるのです。

  • チームの信頼性が向上する

救急救命士の資格を持つレスキュー隊員が居ると、救助隊全体の信頼性も向上します。
人命救助と緊急医療の知識・技術を兼ね備えた隊員がいることで、チーム全体が安心して活動できるほか、現場関係者からの信頼も得やすくなるでしょう。
患者さんの状態を的確に評価した上で必要な処置を素早く決定する能力は、チーム全体の連携をスムーズにし、救助活動をより効果的に進めることができます。

  • 現場での医療処置が法的に認められる

救急救命士の資格を持つことで医療処置が法的に認められるため、実際の救助現場での医療処置も正当なものとなるのです。
これは人の命を救う救助活動において、非常に重要なポイントだと言えます。

このような理由から、レスキュー隊員が救急救命士の資格を持つことは有益なことであり、レスキュー隊員の能力向上のほか、チーム全体のパフォーマンス向上にも期待ができると言えます。

おわりに

本記事ではレスキュー隊とはどのような職業であるか、仕事内容やレスキュー隊になるために必要なことについてもご紹介しました。
一口に「レスキュー隊」と言っても、そのレスキュー隊にも種類があり、それぞれ違いがあることが分かりました。
また救急救命士としての専門知識を活用することで、より効果的な救助活動が可能になります。
当記事を通じて「自分が目指すのはどのようなレスキュー隊か」というイメージを膨らませるきっかけになれば幸いです。

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