食分野

料理人の仕事は大変って本当?やりがいやメリットを解説


「料理人になりたい」と考えたとき、周りの人たちから「大変な仕事だ」と言われることが多くあります。火を扱った調理や先輩の元での修行などのイメージから「料理人の仕事は本当に大変?」と疑問を抱いている方も少なくないでしょう。確かに、料理人の仕事は体力的にも精神的にも負担が大きいです。しかし、他の仕事とは違う喜びややりがいも大きい、充実感があふれる職業です。この記事では、料理人の仕事の大変さと魅力、そしてその道へと進むために必要な学びの場についてご紹介します。

料理人の大変なこと

ここではまず、料理人の仕事が大変だといわれる理由について解説します。料理人という職業にはどのような苦労があるのでしょうか?料理人の仕事の大変さやそれぞれのポイントについて、詳しく見ていきます。現実的な内容が多くなっておりますが、それでも料理人を目指したいと思える魅力的な職業であることを記事の後半で解説していますので、ぜひ最後まで読んでください。

体力的にハードな面も

料理人の仕事は、体力的に大変なことも多いと言われています。立ち仕事や重い食器の運搬など、体への負担が大きい作業が多いためです。また、繁忙期や土日などは長時間労働になることもあり、体力に自信のない人にとっては敬遠されがちな職業かもしれません。しかし、料理人は常に動き回っているため、基礎体力をつけることができます。また、料理の腕を磨くためには、毎日の鍛錬が欠かせません。その過程で、体力的な強さも自然と身についていきます。

一人前になるためには時間と努力が必須

料理人になるためには、調理師免許を取得することが一般的です。調理師免許は、調理師養成施設で2年以上学び、卒業後に国家試験に合格することで取得できます。調理師免許を取得した後は、実際に現場で働きながら技術を磨きます。一般的には、見習いとして1年~2年程度の下積み期間を経て、一人前の料理人となります。下積み期間中は、食材の下処理や調理補助、皿洗いなど、さまざまな雑務を担当します。また、先輩の料理人から技術を教えてもらうことも多く、厳しい指導を受けることもあります。料理人の仕事は、一人前になるまでに長い時間と努力が必要です。しかし、その過程でさまざまなことを学び、成長することができるのも、料理人の魅力の一つです。

初任給が低い

料理人は、調理師免許を取得しても、すぐに一人前の料理人になることはありません。見習いとして下積み期間を経て、徐々に技術を身につけていきます。そのため、経験やスキルが積み上がるまでは、低い初任給でスタートすることが多いのです。厚生労働省の「令和3年賃金構造基本統計調査」によると、飲食業や宿泊業の初任給の平均は、約18万円です。これは、全産業平均の約24万円と比べて、約6万円も低い水準です。料理人は、経験を積むにつれて、より高度な料理を提供できるようになっていきます。そのため、給与も上がっていくことを想定し、初任給が低く設定されている傾向があります。

時間に制約される

料理人の長時間労働は、料理人を目指す人にとって大きなハードルとなります。料理人の長時間労働の原因は、大きく分けて3つあります。1つ目は、料理はお客様の注文に応じて調理する必要があり、時間的な制約が大きいことです。2つ目は、料理は食材の下処理や調理、仕込みなど、さまざまな工程があり、時間がかかるためです。3つ目は、飲食業は人手不足が深刻な業界であり、一人あたりの労働負担が大きいことです。料理人の長時間労働は、飲食業全体の課題であり、料理人自身だけでなく、経営者や従業員などの関係者が協力して改善に取り組んでいくことが大切です。

休みが取りにくいが

料理人は、休みが取りにくい仕事として知られていて、その理由は、人手不足が大きく関係しています。多くの人たちが休みを楽しむ土日や祝日、年末年始は、飲食業界にとってはお客様が多く来店するタイミングでもあるため、人手が足りないという点からも休みをとることは難しいケースがあります。お客様の注文を効率的に回す仕組みを整えたり、食材の下処理や調理、仕込みなどの工程を効率化したりと、対策が必要です。休みが取りにくいことを理解したうえで、自分の体調と相談しながら、適切な働き方を心がけましょう。

料理人ならではの悩み

料理人の仕事には、その特性上、特有の悩みや職業病があります。美味しい料理を作るその裏側で、「料理人ならでは」の悩みがあることを理解しておきましょう。
料理人は、常に熱した調理器具や油、オーブンなどを扱っています。そのため、火傷をしてしまったり、調理場自体が高温・多湿なことから熱中症になってしまったりすることがあります。また、調理器具や食器を洗う頻度も多いため、使用する洗剤や消毒液で手荒れが起こることも避けられないようです。前項で体力面のお話をしましたが、洗い物や食材の下ごしらえで長時間腰を曲げた姿勢になることや重い調理器具を持ち続けることによって、体への負担が大きいことも悩みの1つです。
洗い物をする際はゴム手袋をしたり、手荒れを防ぐ洗剤を選んだり、火傷防止のグローブを着用したりなど対策はありますので、意識して予防に努めましょう。

料理人のやりがいやメリット


料理人として大変なことや、悩み・職業病などについて解説してきましたが、ここからは料理人ならではの喜びややりがいなどを紹介します。大変さを上回って「料理人を続けたい」と思える、料理人のやりがいやメリットにはどのようなものがあるのでしょうか?順番に見ていきましょう。

どこにいっても働ける

料理人はその技術を持っている限り、世界中のどこでも働くことができます。料理の文化や味付けなどが違うことはありますが、国内外を問わず、料理人の技術は通用するのです。これは食事が私たちの日常生活に深く根差しているからで、美味しい料理を提供できる料理人であれはどこへ行っても歓迎されます。
日本での「料理人」というと社会的地位や評価があまり高くないことがあります。しかし、イタリアやフランスなどでは料理人の社会的地位は高く、給料も活躍に比例して多くなります。海外で働く場合は、その国のある程度の言語能力と技術が必要ですが、料理の技術があることで活躍の道は国内外に広がっています。自分の好きな場所、好きなお店で働くことができるのは、料理人の大きな魅力です。

独立して自分の店を持てる

料理人は厳しい環境下での仕事のため「いかに生き残っていけるか」がポイントといえます。しかし、大変な下積み期間を乗り越え、その後も努力し続けられた料理人の未来には大きな喜びが待っています。たとえば、独立して自分の店を持つことは、多くの料理人の大きな目標です。高いスキルを持ち続けて日々技術を磨き続けることで、独立開業への夢が現実のものとなります。
開業する際には、大きな店舗を構えることもあれば、小さなお店からスタートすることも可能です。最近では、自宅で小さな料理店を開く人も増えています。小規模な店舗は少ない投資で始めることができるため、起業の敷居が低くなっているからです。料理人の仕事は確かに大変な一面がありますが、自身の料理の技術を高め、将来的には独立開業の夢を叶えることができるのです。自分の店を持てることで、技術やこだわりを注いだ料理をお客様へ届けることができます。レストランや料理店に勤務することとは別の苦労もありますが、やりがいのある大きなステップアップとなります。

生涯現役でいられる環境

料理人は、年齢によって引退を迫られることはなく、長く続けることができる点がメリットです。経験を積むことで技術が向上し、その経験が将来にわたって大きな価値になります。そういった点において、料理人の仕事は生涯現役でいられる職業のひとつと言えるでしょう。
料理人としての年月を重ねることで、料理の腕を磨くことができます。長年の経験によって培った技術や知識は、料理人としての信頼性を高め、人々に喜ばれる料理を提供することにつながります。年齢を重ねても、若い世代とは異なる視点や感性を持つことで、独自の料理スタイルを築くことができるのです。

自分の作った料理を喜んでもらえる

多くの料理人が感じる仕事のやりがいは、「自分の作った料理を食べてくれる人の笑顔を見ること」です。ホテルやレストランで働く料理人は、日々その瞬間を求めて料理の腕を磨き続けます。お客様の「おいしかった」という笑顔や、喜びの声が料理人にとって最大のやりがいとなります。料理の技術が向上することで、今までよりも多くのお客様に喜んでもらえるようになります。その達成感も、料理人にとっての大きな喜びです。

料理人を目指すなら専門学校がおすすめ

この記事では、「料理人の仕事は大変さ」と「それを超えるやりがい」を紹介しました。どんなお仕事もいいところや悪いところがありますし、何よりも料理が好きならば料理人のやりがいを人よりも多く感じることができます。
料理人になるという夢を実現させるためには、専門の知識や技術が欠かせません。実際に料理人の現場で働くこともいいですが、学生時代から知識を身につけるために、専門的な学校で知識やスキルを身につけることがおすすめです。仙台医健・スポーツ専門学校の「調理師科」では、和洋中の調理の基礎はもちろん、独自の料理を編み出すために必要な創作力を鍛えることができます。これは、実習や演習の他にも企業様からの課題に合わせた商品開発や食材研究などの授業があるからです。食材の特性を正しく知ることによって、今までにない組み合わせや調理法を創作したり、実際に企業様からの課題をクリアできるような商品を考案したりと、実践的な授業があるからこそ、卒業後は現場で働くのとは違う強みを持った料理人になれます。そのほか、渡仏経験のあるシェフや有名ホテルで料理長の経験がある現役トッププロから学べる特別講義も。プロの視点に触れることで、将来開業するときのヒントにもなります。
仙台医健・スポーツ専門学校では、オープンキャンパスを開催しております。調理師科のオープンキャンパスでは、体験授業で、プロと一緒に料理を作って試食します。授業を体験したあとには個別相談もできるため、まだ迷いや自信がなくても問題ありません。一度オープンキャンパスに参加してみて、料理人への一歩を踏み出しましょう。

オープンキャンパス
https://www.sendai-iken.ac.jp/event/culinary_index.html

調理師コース
https://www.sendai-iken.ac.jp/culinary/course/licensed_cook/

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