食分野

ブライダルパティシエになるには


結婚式の花形となる豪華なウエディングケーキやたくさんのデザートを作るお仕事、ブライダルパティシエ。普通のパティシエはほとんど手掛けることは無い、新郎新婦のリクエストをふんだんに盛り込んだ「世界に1つだけのケーキ」を仕上げる仕事は何ものにも代えがたい達成感を得られます。ここではブライダルパティシエの仕事内容や給料、学生のうちからでも鍛えられるスキル、就職するための学校などを解説しています。

ブライダルに携わる料理人のお仕事

ブライダルシーンに欠かせないのが、見た目と味で楽しませてくれる豪華絢爛な料理です。料理人の分担は大きく分けてメインの食事、デザート、飲み物となり、その中でも何を作る担当なのかポジションが細かく分けられていることが多いです。ここではそれぞれの仕事内容をご紹介します。

ブライダルシェフ

式場によって料理の種類は異なるものの、婚礼用のコース料理を作るシェフをブライダルシェフといいます。基本的にはフレンチ、和食、和洋折衷の創作料理が多いです。美味しさだけでなく見た目の華やかさも大切な要素となっています。料理部門の最高責任者・総料理長は結婚式会場で料理の説明をする仕 事を任されることもあります。結婚式シーズンは毎週末予約で埋まっており、1日に何件もの結婚式をする会場では一日中コース料理を作り続けます。平日もブライダルフェアで試食用に出す料理を作ったり、新作の案を考えたり、レストランが併設されている場合はそちらのシェフとして勤務することもあります。

ブライダルパティシエ

冒頭で紹介したように結婚式で提供されるケーキ・デザートを専門で作る仕事です。生菓子だけでなく、引き出物のお菓子やホテル・レストランで販売しているケーキや洋菓子まで担当することもあります。新郎新婦のリクエストを聞いてケーキを作るする場合は、打ち合わせに参加してケーキのイメージをすり合わせるのもブライダルパティシエの大切な業務です。

バーテンダー

料理人とは少しカテゴリが違いますが、ブライダルシーンを彩る華やかなドリンクを作る仕事です。ゲストオーダーのカクテルをその場で作り上げる技術とカクテルにおける豊富な知識を併せ持ちます。シェーカーさばきも美しく、ゲストにまるでショーを見ているような気分にもできる仕事です。

パティシエを目指すなら一度は作ってみたいブライダルケーキを何度も手掛けることができるのは、ブライダルパティシエという仕事ならでは。憧れの仕事に就くためには、普通のパティシエではなくブライダルも専門的に学べる学校探しが大切です。

ブライダルパティシエって?仕事内容とやりがいを解説

ブライダルパティシエに任される仕事とやりがいについて、もうすこし具体的に見ていきましょう。

ブライダルパティシエの仕事内容

ケーキ作りはまず新郎新婦へのヒアリングから。味や装飾についての希望を聞き、デザインを起こします。予算や食材によって実現できるもの、できないものがあることも理解してもらう必要があります。ケーキが決まったら、まずはチョコレートや飴細工など日持ちするものから製作を開始していきます。ケーキ本体は前日に、フルーツの飾りは当日に飾り付けます。ケーキの運搬にも付き添い、崩れないよう慎重に作業していきます。
ケーキカットが終わった後、ゲストの人数分に切り分けてデザートタイムに提供するまでがケーキ関連の仕事内容です。
その他、引き出物の焼き菓子や、プチギフトとなる小さなお菓子などを作る相談を受けることもあります。

ブライダルパティシエならではのやりがい

やはり何といっても、人生のビッグイベントである結婚式を盛り上げる一助となれることでしょう。ケーキが出てきた瞬間の歓声を間近で聞いたり、新郎新婦のケーキカットで自分が作ったケーキが大注目を集めたりできるのはブライダルパティシエならでは。ケーキの装飾作業はダイナミックなものから繊細なものまで、どれも非常に高い技術が必要とされるため、作業の手間も時間もかなり必要です。その分やり遂げた時の達成感は何にも代えがたいものです。

ブライダルパティシエに求められるスキルは?

パティシエなので製菓技術が必要なのは当然。その他にもブライダルのお仕事では普通のパティシエとはまた違ったスキルが必要になってきます。

製菓技術

製菓技術の中でも、特に飴細工やマジパン細工、華やかなクリーム絞りなど、装飾に関する技術が必要。結婚式で出てくるケーキは特に見た目が大切で、新郎新婦の希望やデザイン画の通りに作る必要があります。コース内容によってはデザートプレートを盛り付けソースで美しい文字を描く技術も必要です。
それと並行して美味しさも追求しなくてはなりませんので、かなりレベルの高い製菓技術を持っていないと活躍できるブライダルパティシエにはなれません。

デザイン力

初めは既に決まったオーダーケーキを作る仕事がメインですが、経験を積んでいくと自ら打ち合わせに参加し、ケーキのデザインを決める仕事もするようになります。日頃から様々なケーキやお花などのデザインを見て学び、作れそうなデザインを頭の中にストックしておきましょう。凝った装飾を施すことで華やかになりますが、労力がかかりすぎないように注意が必要です。スタッフの技術や労働時間・予算も考慮した上で最適なデザインを導き出す技術が必要です。学生のうちから手芸やフラワーアレンジメント、絵画、観劇など様々な芸術に触れると感性が磨かれるでしょう。

体力

パティシエは大量の粉を運んだり、長時間ケーキの装飾をしたりと体力がものをいう仕事です。ブライダルパティシエの場合は、失敗できない大きなケーキ作り、大量のデザートの用意をまとめてこなさなければならないため、体力・筋力・持久力が無いと挙式までに全てを仕上げられません。十分に技術力を発揮できるよう、今から体力づくりをしておきましょう。

調整力

挙式の進行具合やコースの進み具合を見ながら、大量のデザートをベストなタイミングで仕上げられるよう、仕上がり時間を調整する力が求められます。途中でトラブルが発生しても慌てず、状況を見ながら滞りなく進むようにペースを合わせていく方法は現場でないとなかなか学べないため、先輩の仕事ぶりをしっかり見ておきましょう。

語学力

洋菓子とは「西洋を起源にする菓子」であり、本場は主にフランス。そのため海外の製菓文化を学びに行く機会は割と多く、また世界的に有名な洋菓子のコンクール はフランスとアメリカで開催されます。その際、現地の言葉を理解できないと折角の技術指導が無駄になる可能性も…。世界共通語の英語だけでなく、洋菓子の本場でのメイン言語・フランス語を習得しておくと、現地のシェフともコミュニケーションが取りやすくなります。

ブライダルパティシエになるには?


結婚式場やホテルのパティシエとして採用されるには、新卒採用か中途採用で募集に応募し合格しなければなりません。どのような勉強や経験が必要なのか、進路別に見ていきましょう。

専門学校

製菓や調理の専門学校で知識・技術を身に付けた学生に向けて、ホテルや結婚式場が求人オファーを出しています。専門知識があり即戦力として活躍できるため、新卒枠の一般求人に応募する際もかなりの強みになります。
仙台医健・スポーツ専門学校の「パティシエ&ショコラティエコース」では、技術は国内でも有数のコンテストで優勝を経験するレベルの現役トッププロ複数名から教わり、地域のホテルやパティスリーで実際に販売するスイーツの開発を授業で行うなど、現場に近い環境で経験を積むことができます。専門学校は同じパティシエコースでもカリキュラムや通学年数が違うため、上記のように、より深く学べてたくさんの経験ができる学校がおすすめです。

大学

大学では栄養学のひとつとして製菓についても学ぶことがありますが、専門学校のようにケーキを作ったりクリームを絞ったりする実践練習をすることはありません。大学から新卒採用枠でブライダルパティシエになるには、パティスリーやケーキ製造工場などでアルバイトをして経験をアピールする必要があります。

働きながら経験を積む

タイミングよく「未経験可」のブライダルパティシエ求人があれば採用される可能性はあります。ただ下積み期間がかなり長くなり、専門学校卒業生と比較すると給料に差が付くことがあります。はじめはアルバイト・パート扱いで計量や洗い物ばかりで実業務はなかなか教えてもらえません。デコレーションや細工の練習は勤務時間外となるため、拘束時間もかなり長くなるでしょう。今の仕事を続けながら夜間の専門学校に通ってスキルを磨いたほうが採用もその後の仕事もスムーズにいく場合もあります。

ブライダルパティシエに向いている人

ブライダルパティシエはどのような人に向いている職業で、活躍するためにはどんな知識や能力を身に付けておけばよいのでしょうか?一般的にパティシエに求められる要素・素質には以下のようなものがあります。

お菓子作りが好きな人

ブライダルに限らず、パティシエとして成功している人はお菓子作りが大好きで、お菓子への情熱が人一倍強いです。趣味としてではなく仕事として取り組むため、自分の好きなように作るだけでは成功できません。「どうしたら売れるのか」「どこを改善すべきか」という分析をしたり、人からのアドバイスを素直に受け入れたりすることでより自分のお菓子を良いものにしたい、という前向きな気持ちがある人が向いています。

人の喜ぶ顔を見るのが好きな人

スイーツを食べるタイミングは誕生日や記念日、ご褒美など嬉しい時・特別な時が多いと思います。中でもブライダルパティシエはお祝いムードが最高潮となる結婚式で提供されるケーキ・スイーツを作る仕事です。入刀用のケーキはサイズが大きく装飾も苦労するため完成までは大変な道のりですが、会場で新郎新婦とゲストがケーキを囲んで喜ぶ顔は本当にキラキラと輝いていて、この瞬間のために頑張っているブライダルパティシエも多いです。

食文化に幅広く興味がある人

結婚式ではフレンチ、和風、和洋折衷と様々なスタイルのコース料理が選ばれます。提供するスイーツも料理に合わせて味や装飾を変えて統一感を出す必要があるため、様々な食文化の知識が必要になってきます。また、料理人の人数が少ない小規模式場ではパティシエも料理担当のサポートに入ることがあるので、調理技術を身に付けておくと採用率が高まる可能性があるでしょう。食文化に興味がある人であれば、幅広い業務も楽しめます。

単純作業がつらくない人

挙式の規模によっては、用意するデザートも100人前以上となることがあります。完成品は華やかな見た目ですが、パティシエの作業は同じ材料を計り続ける、フルーツの皮を数百個単位で剥く、同じ形の細工づくり…と地味な単純作業が延々と続きますので忍耐強さが求められます。スイーツは計量や細工の位置がわずかにずれるだけでも失敗してしまうので、単純作業を続けられる忍耐力に加えて几帳面さも大切な要素といえます。

ブライダルパティシエのお給料って?

高い装飾技術を求められるブライダルパティシエの仕事ですが、お給料は一般的なパティシエとさほど変わりません。ただし経験やスキルはきちんと考慮されますし、任される仕事も増えて責任者になったり、パティシエ兼コックとして働いたりする場合は600万円程度まで上がります。

また、働き方についてはホテルや結婚式場に勤めるのが主で、独立してフリーランスで活躍しているという話はとても珍しいです。よりよい条件で働くためにはスキルを磨いて地位を上げる、今より評価してもらえる職場に転職する、という流れが多いです。
ちなみに、ホテルや結婚式場は大手企業が運営していることが多いため福利厚生はしっかりしており、有給消化率100%を義務化している企業もあります。

まとめ

ブライダルパティシエは、一般的なパティシエではなかなか経験できないような大きな仕事を、日常的に任されるちょっと特殊な仕事です。体力も精神力も技術力も高いものを求められるためかなり苦労は多いですが、その分やりがいは何倍にもなります。ケーキが無事完成し、スイーツの提供も全て終わって滞りなく披露宴が終了した時の達成感はひとしおです。

ブライダルパティシエになるには、お菓子作りの専門的な知識と技術が必要になるため未経験者の採用はほとんどありません。そのため、早いうちから正しい知識・実践的な経験を積める学校に通うことをおすすめします。専門学校にはブライダルパティシエの求人紹介もあるため、就職するにも一番の近道といえるでしょう。

仙台医健・スポーツ専門学校の「パティシエ&ショコラティエコース」は、3年間で洋菓子の基礎技術をみっちり学びます。プロからの直接指導や実店舗で販売するスイーツ開発などの授業があり、パティシエになるために必要な知識や技術を実践的に習得できます。

【仙台医健・スポーツ専門学校 パティシエ&ショコラティエコースについて】
https://www.sendai-iken.ac.jp/culinary/course/patissier_chocolatier/

オープンキャンパスでは学校の雰囲気がわかる&授業内容も体験できます!ブライダルパティシエを目指すなら是非一度見学してみてください。
https://www.sendai-iken.ac.jp/event/culinary_index.html

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